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2014/06/08 日

(患者を生きる:2517)子に希望を 食物アレルギー:6 情報編 学校と親の連携が重要:朝日新聞デジタル

(患者を生きる:2517)子に希望を 食物アレルギー:6 情報編 学校と親の連携が重要:朝日新聞デジタル

 食物アレルギーを持つ子どもには、学校はどう対応するべきか。日本学校保健会は2008年、ガイドラインをつくった。アレルギーの原因食品や症状は医師の診断に基づく情報で把握する▽管理職を含む校内委員会を設置する――などを学校に求めた。

 しかし、13年の全国調査では、6割近くの学校は医師の診断に基づかず、保護者の情報のみで対応していた。校内委員会の設置も15%にとどまる。教育現場の取り組みの遅れが浮き彫りになった。

 文部科学省の有識者会議は今年3月、ガイドラインを守るための対策をまとめた。

 アレルギーの子どもの情報を把握する際は、医師の診断を必須とした。給食では献立の原材料を示すことや、配膳まで複数でチェックすることを求めた。教育委員会に対しては、「すべての教職員に研修の場を提供する役割がある」と指摘。文科省は取り組み状況の把握に努める、とした。

 大阪府大阪狭山市の市教委は、給食の配膳までに4回チェックするルールをつくった。連載で紹介した市立北小学校ではさらに、朝礼でアレルギーの子の情報を読み上げて全教職員で共有する。市教委は、各校が採り入れられるよう独自の取り組みを紹介している。

 NPO「アレルギーを考える母の会」の園部まり子代表は、「学校も保護者もアレルギーについては素人。協力して情報を共有していくことが大事だ」と話す。

 診断にも課題がある。血液検査で陽性でも、本当に食べられないかどうかは、少量を数回に分けて食べて症状が出ないかを確認する「食物経口負荷試験」をしないと分からない。負荷試験は06年、診療報酬がつくようになった。

 しかし、医師や施設に基準があり、実施施設は限られる。国立病院機構相模原病院の海老沢元宏・アレルギー性疾患研究部長は「負荷試験に詳しくない医師もおり、血液検査だけで診断されていることも多い。若い医師の教育、医師全体の意識改革を続けていく必要がある」という。

 海老沢さんは5月末、一般向けに「食物アレルギーのすべてがわかる本」(講談社)を発行し、正しい診断方法や学校がやるべき対策などを紹介している。

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