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2009/12/03 木

銀ナノ粒子の規制に関する論点のメモ - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ

銀ナノ粒子の規制に関する論点のメモ - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ

EPAは3つのアプローチを検討している。1つは産業界に主張の根拠を求めることである。もし主張どおりであれば、銀元素や銀イオンについての既存の毒性文献に基づいた評価を行えばよい。2つ目は、もし環境中に銀ナノ粒子が流出していた場合。銀ナノ粒子と銀イオンの体内動態に焦点を当て、もし両者に差がないのであれば、銀元素でのデータで十分とする。3つ目は体内動態が異なる場合、EPAは銀ナノ粒子を新規の活性成分として認定し、亜慢性や慢性試験も含めたフルセットの毒性試験を要求する。

ただしどのアプローチをとるにせよ、まずはキャラクタリゼーションが重要。

2009/11/07 土

吸入したMWCNTがマウスの胸膜下組織に到達 - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ

吸入したMWCNTがマウスの胸膜下組織に到達 - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ

Nature Nanotechnology誌のオンライン版に「吸入したカーボンナノチューブがマウスの胸膜下組織に到達」というタイトルの論文が掲載された。North Carolina州立大学のグループによる。これまでは腹腔内に投与したMWCNTの影響が議論されていたが、本論文は吸入曝露でも同様な影響が起きることを示唆している点で重要。さらに、対照として、ナノサイズのカーボンブラックを吸入させた場合と比較し、また、MWCNTについても1mg/m3と30mg/m3を比較し、用量反応性も検証している。

2009/08/31 月

農業情報研究所・ナノ粒子吸引で中国印刷工場の女子工員7人が肺疾患 2人は死亡 中国チームの研究

農業情報研究所・ナノ粒子吸引で中国印刷工場の女子工員7人が肺疾患 2人は死亡 中国チームの研究

中国人研究チームが、中国の印刷工場の二人の女性労働者の死因がナノ粒子の吸引であるとする研究を発表した。ネイチャー・ニュースによると、この結論に疑問を呈する研究者もいるが、研究は活発な議論の引き金となった。

2009/02/13 金

オーストラリアでの皮膚がんvs.ナノリスク - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ

オーストラリアでの皮膚がんvs.ナノリスク - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ

年間1600人が皮膚がんで死亡しているオーストラリアでは「予防原則」の位置づけも違ってくる。サンスクリーンに含まれている二酸化チタンと酸化亜鉛の危険性を指摘し、予防原則(つまり、ナノ粒子の使用をやめること)の適用を主張するFriends of the Earth Australiaに対して、Therapeutic Goods Administration (TGA)やCancer Councilは、逆に、FoEに対して、紫外線の皮膚がんリスクよりもナノ粒子のリスクが上回ることを証明せよと主張する。予防接種や水道水の塩素消毒なんかに見られる、リスクトレードオフ状況下では予防原則の意味がよく分からなくなるという典型的なパターンだ。ただし、この構図はちょっと違ってて、サンスクリーンにナノ粒子を使わないという選択肢もある。

2008/11/10 月

農業情報研究所・英国消費者保護団体 日焼け止めクリームなどナノ化粧品に警告

農業情報研究所・英国消費者保護団体 日焼け止めクリームなどナノ化粧品に警告

 5日に発表されたWhich?の研究報告(Small Wonder: Nanotechnology in Cosmetics)によっても、多くの日焼け止めクリームにナノ物資が使われていることが分かった。ナノテクノロジーの利用に関するこの調査で、主要ブランドを含む67の化粧品メーカーに、どんな効用があるのか、製品の安全性をどのようにして確保するかを書面で聞いた。回答したのは17社だけ、しかもナノテクノロジーをどのように使うかに関する情報を提供する意思があるとしたのは8社だけだった。

 Which?によると、メーカーはその効果を主張するけれども、EUの専門家は焼けた肌など損傷した肌への影響を調べる一層の安全性試験を要求している。消費者の87%は、主として表示がないために、化粧品にナノ物質が含まれていることを知らない。

2008/09/24 水

カーボンナノチューブでがんが生じたり治ったり?? - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ

カーボンナノチューブでがんが生じたり治ったり?? - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ

医療用途ってベネフィットが見えやすいし、もともと副作用とのバランスで意思決定することが当たり前の分野なので、新規技術の社会受容を考えると、医療用途を先行させるというのは戦略としてもアリだと思う。食品用途で先行させるとリスク面だけが強調されて失敗する可能性が高まる。どっちにせよ、リスク(の可能性)とベネフィット(の可能性)が初期の段階で両方伝えられることは、リスクベネフィット思考のための良い題材になりそうだ。

毎日新聞・カーボンナノホーン:がんの光線力学療法に応用、腫瘍消滅
 毛髪の太さの1万分の1という極小の炭素集合体「カーボンナノホーン」にがんの光線力学療法の治療薬を詰め、患部に注射して治療を施すことでマウスの腫瘍(しゅよう)をほぼ消滅させることに、産業技術総合研究所と藤田保健衛生大などが成功した。「容器」のナノホーン自体がレーザーを吸収して高温になり、がん細胞を殺し光線力学療法との相乗効果を高めたという。新薬として開発を目指す。米科学アカデミー紀要電子版で23日発表した。
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 産総研の湯田坂(ゆださか)雅子・研究チーム長(物理化学)は「ナノホーンは体内に長くとどまる性質があるため、長期毒性の有無を調べたり、治療後に体外へ排出する工夫が今後の課題だ」と話している。

2008/05/28 水

J. Nakanisi Home Page・腹腔って何? 何故、腹腔内にナノ材料を投入して試験するの?

J. Nakanisi Home Page・腹腔って何? 何故、腹腔内にナノ材料を投入して試験するの?

今、CNTsでは吸入系が問題になっている。吸入試験は大変だが、それを模した気管内投与はやや簡単で、使われている。吸入系が問題なら、気管内投与試験をすべきだが、なぜそれをせずに、腹腔内投与、どういう暴露でも到達しない組織(部分)に投与するのだろうか?



通常の薬物の効果を試験する際にも、腹腔内投与でいいかという問題があるが、ナノ粒子の場合には、気体や溶液の薬物とは異なる問題がある。それは、どこまで到達するかが、粒子のサイズや形にも依るからである。



溶液と同じ、気体と同じなら、今、こんなに必死になってリスク評価をしていない。ナノだから、粒子だから問題にしている。それなのに、到達するか、吸入できるかについて、知見の得られない方法、腹腔に投与するのは、少なくともナノ粒子の影響を調べるためには、何の意味もないと思う。是非、気管内投与実験をしてほしい。

2008/05/22 木

今度はNature Nanotechnology誌にMWCNTとアスベストの関連を示唆する論文 - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ

今度はNature Nanotechnology誌にMWCNTとアスベストの関連を示唆する論文 - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ

カーボンナノチューブ(CNT)は独特の特性を持っているが,それらの針のような繊維の形はアスベストと比較されてきており,CNTが広範に利用されるようになると,中皮腫,すなわちアスベスト曝露によって引き起こされる肺の胸膜のがん,を引き起こすのではないかとの懸念を呼んでいる.本論文ではわれわれは,胸腔の代理として,マウスの体腔の中皮胸膜に,長い多層CNTを曝露させたところ,アスベスト様の,長さ依存の病原性の作用が見られた.これには炎症や肉芽腫として知られる病変の形成も含まれる.


食品安全情報blog・カーボンナノチューブ:新しいアスベスト?
Donaldsonやその共同研究者はナノチューブに暴露された人ががんになるということを示した研究ではない、と強調している。我々はこれらの物質の毒性についてのさらなる研究を必要としている。



この研究が示しているのは、短くて曲がりやすいナノチューブを使用した方がいい、あるいはナノチューブを扱うときには吸入される可能性のある粉末でなく液体と混合して使うべきだ、ということである。

2008/05/09 金

米国諸団体 ナノシルバー利用消費者製品の農薬としての規制を要請

米国諸団体 ナノシルバー利用消費者製品の農薬としての規制を要請

近年、ナノシルバーのもつ抗菌・殺菌、消臭・脱臭、紫外線や電磁波の遮蔽、帯電防止などの機能を生かした消費者製品が急速に増えている。CTAによると、哺乳瓶・玩具・縫ぐるみ・衣類等の子供用品、食品容器、刃物や食事用器具、ペンキ、寝具、美容・健康などにかかわるパーソナルケア用品、コーティングされた携帯電話器などのエレクトロニクス製品等、いまや 260以上の種類のナノシルバー使用製品が販売されている。



 しかし、最近は、それが有毒で、魚や水生生物に重大な危害を与えることが分かってきた。

2008/03/14 金

リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ・米国で未登録の「ナノ・コーティング」が摘発される。 - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ

米国で未登録の「ナノ・コーティング」が摘発される。 - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ

ATEN Technology Inc.の子会社であるIOGEAR社が、キーボードやマウスといったコンピューター周辺機器のコーティングが病原菌やバクテリアを除去すると主張したことに対して、未登録の殺虫剤を売り、証明されていない効能を主張したという理由で、EPAから20万8,000ドルの罰金を課せられたとのこと。FIFRA違反。抗菌・殺菌性能を主張すると、"pesticides"(殺虫剤)扱いとなり、FIFRAの管轄下に入る。登録されるには「不合理なリスクを課さない」ことを示す必要がある。だから未登録ということは、安全性や効能が証明されていないということとイコールなのだ。
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